日時:平成31年2月23日(土)10:00~15:50
場所:大日本住友製薬 東京本社
出席者:78名
【内訳】
患者会 患者・家族:45名
製薬会社関連:14名
医療関係者:19名
参加患者会:14団体(敬称略)
ひだまりたんぽぽの会
成育医療センター肝移植患者会ドレミファクラブ
PKU親の会
NPC家族会
ALDの未来を考える会
Glut1異常症患者会
MSUDの会
尿素サイクル患者会
小児神経伝達物質病患者会
Fabry NEXT
ポンペ病患者会
シトリン財団
シトリン血症の会
ふくろうの会
日本ニーマン・ピック病の会
YouTubeでのライブ配信再生回数(※):
午前の部64回、午後の部11回、みんなでディスカッション37回
※再ログイン等により再生回数と視聴人数は一致しない可能性があります。
会場の様子1(午前の部)
会場の様子2(午後の部)
2019年2月23日(土)、大日本住友製薬東京本社にて開催された第6回先天代謝異常症患者会フォーラムにJaSMIn事務局が参加いたしました。
開会に先立ち、患者会フォーラム実行委員会の委員長高柳正樹先生(帝京平成大学)よりご挨拶と今回の開催に至るまでの経緯のご説明がありました。
ご説明の中で、今回のフォーラムは事前申請いただいた方を対象として、講演をYouTubeでライブ配信し、後日、申込者限定で録画映像を公開する予定であるとのお知らせがありました。なお、詳しい視聴方法につきましては、準備ができ次第、JaSMIn専用HPでご案内させていただく予定です。
高柳 正樹 先生(帝京平成大学)
最初の講演は、JaSMIn事務局の徐朱玹(国立成育医療研究センター)から「先天代謝異常症患者登録制度(JaSMIn)の最新報告」という演題で、JaSMInの登録状況と活動報告についてお話しさせていただきました。専用HPの活用、JaSMIn通信(メールマガジン)の配信、リーフレット制作などの活動により、現在、JaSMIn事務局は99.4%の登録患者さまと連絡可能な状態であることに高い評価を頂戴しました。JaSMIn事務局では、多くの登録患者さまとコミュニケーションできる状態を維持できるように努めてまいります。
徐 朱玹 先生(国立成育医療研究センター)
続いての講演は、25年にわたり、製薬・バイオテクノロジーの立場から希少疾患に携わってこられた藤原聰さま(レコルダティ・レア・ディシーズ・ジャパン株式会社)から「海外で開発された希少疾患治療薬を早期に日本に導入するには?」という演題で、【国内外におけるオーファン・ドラッグ制度の歴史】【製業界の展望】【現在の製薬業界をとりまく状況下で、製薬企業は何をすべきか】について、ご自身の豊富な実体験を交えたお話をしていただきました。
藤原 聰 さま(レコルダティ・レア・ディシーズ・ジャパン株式会社)
次の講演は、沖本由理先生(医療法人財団はるたか会)から「先天代謝異常症の在宅管理のポイント(ライソゾーム病を例にして)<医療的ケア児の概念と変わる小児在宅医療>」という演題で、【医療ケア児および小児在宅医療の現状と問題点】【医師と生活者の認識のズレ】【医療と福祉の協働の必要性】【小児在宅医療を行うために必要なこと】【成長と発達を支える緩和ケア】について、お話しをしていただきました。
沖本 由理 先生(医療法人財団はるたか会)
昼食休憩後の最初の講演は、奥山虎之先生(国立成育医療研究センター)から「新しい新生児スクリーニング」という演題で、“一般社団法人 希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)”が行っている【オプショナルスクリーニング】および【スクリーニングの将来】について、その重要性と今後の展望を丁寧にご説明いただきました。
奥山 虎之 先生(国立成育医療研究センター)
続いての講演は、早坂清先生(山形大学)から「シトリン欠損症の病態と中鎖脂肪酸補充療法について」という演題で、今まで早坂先生が携わった症例をもとに、中鎖脂肪酸補充療法の効果と問題点について、具体的かつ詳細なお話をしていただきました。講演後の質疑応答では、医療関係者からの質問が相次ぎ、一つ一つの質問に対して、早坂先生より丁寧な回答がありました。
早坂 清 先生(山形大学)
フォーラム最後の講演は、高柳正樹先生(帝京平成大学)から「先天代謝異常症のトランジッションについて」という演題で、先天代謝異常症患者が現在直面しているトランジッション問題について説明したうえで、会場にいる参加者から意見を募る、“みんなでディスカッション”というスタイルで行われました。実例をもとに、高柳先生からトランジッションの問題点と難しさについて、丁寧なご説明がありました。また、困難な状況の中、トランジッションに取り組んでいる組織の紹介がありました。その後、会場のいる参加者の方から【今直面している困難について】【今までに感じた問題について】【ヘルスリテラシーの難しさ】【患者が抱える孤独感】など、様々な意見が出されました。
最後に、高柳先生から閉会のご挨拶があり、第6回先天代謝異常症患者会フォーラムが、盛況のうちに閉会しましたことをご報告いたします。