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患者会フォーラムレポート

第1回先天代謝異常症患者会フォーラムレポート

2012.08.05

第1回先天代謝異常症患者会フォーラム(2012年8月5日@田町)

 

第1回先天代謝異常症患者会フォーラムは、おかげさまで約130名の方にご参加いただき、盛会のうちに終わることが出来ました。ご参加いただきありがとうございました。

 

テーマ:先天代謝異常症の移植医療と患者登録
日時:2012年8月5日(日)10:00~16:00
場所:キャンパス・イノベーションセンター東京 1階 国際会議室

 

第1回先天代謝異常症患者会フォーラムは、【第1部】先天代謝異常症患者会による患者登録制度の構築、【第2部】患者会パネルディスカッション「患者登録における患者家族会の役割について」、【第3部】先天代謝異常症の先進的治療、という3部構成で開催されました。

 

【第1部】先天代謝異常症患者会による患者登録制度の構築

【第1部】先天代謝異常症患者会による患者登録制度の構築、では、座長に遠藤文夫先生(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学)と清水教一先生(東邦大学医療センター大橋病院小児科)をお迎えし、国内外での患者会の活動と臨床情報バンクの設立について3名の先生にご講演頂きました。

 

Samantha Parker先生(Director of external affairs and rare disease partnerships Orphan Europe Recordati Group)からは、「欧州における尿素サイクル異常症患者家族会の活動について」という演題で、オーファン・ヨーロッパの事業の説明と、患者登録やインターネットでの情報提供、患者会活動といった、患者と医療者、製薬企業が力を合わせて先天代謝異常症と向き合っている欧州の状況をお話しいただきました。

 

高柳正樹先生(千葉県こども病院小児救急総合診療科)からは、「わが国の先天代謝異常症患者家族会の現状について」という演題で、医療者、製薬会社、患者それぞれについて誰が誰をどのような形でサポートしているのかを整理して頂いた後、患者家族が抱えている問題とその解決のために、患者登録制度の必要性についてお話頂きました。

 

 

【第2部】患者会パネルディスカッション
「患者登録における患者家族会の役割について」

【第2部】患者会パネルディスカッション「患者登録における患者家族会の役割について」、では、司会に酒井規夫先生(大阪大学大学院医学系研究科小児科学)と高柳正樹先生(千葉県こども病院小児救急総合診療科)を、パネラーに朝美あゆみさま(全国尿素サイクル異常症患者と家族の会)、柏木明子さま(ひだまりたんぽぽ:有機酸・脂肪酸異常症の患者家族会)、高橋洋さま(ロイコジストロフィー患者の会)、高城美香さま(カプアハウス:ゴーシェ病の患者家族会)、秋山武之さま(日本ムコ多糖症親の会)をお迎えし、患者家族会の役割について活発な議論をいただきました。

 

【第3部】先天代謝異常症の先進的治療

【第3部】先天代謝異常症の先進的治療、では、司会に井田博幸先生(東京慈恵会医科大学小児科学)と奥山虎之先生(国立成育医療研究センターライソゾーム病センター)をお迎えし、造血幹細胞移植と肝臓移植について、それぞれ移植医と代謝専門医の各2名の先生からお話しいただきました。

 

加藤俊一先生(東海大学医学部再生医療科学)からは、「造血幹細胞移植(移植医の立場から)」という演題で、移植の基礎的な知識や先天代謝異常症に造血細胞移植の効果がある理由についてご説明頂いた後、日本における先天代謝異常症に対する造血細胞移植の現状についてお話しいただきました。

 

酒井規夫先生(大阪大学大学院医学系研究科小児科学)からは、「造血幹細胞移植(代謝専門医の立場から)」という演題で、先天代謝異常症患者における造血幹細胞移植の効果と今後の展望についてお話いただきました。

 

笠原群生先生(国立成育医療研究センター臓器移植センター)からは、「肝臓移植(移植医の立場から)」という演題で、日本における肝移植の現状と代謝性肝疾患に対する移植の現状、肝移植適応となる疾患や状態についてご説明頂いた後、自験例について疾患別にご紹介いただきました。

 

遠藤文夫先生(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学)からは、「肝臓移植(代謝専門医の立場から)」という演題で、メチルマロン酸血症と尿素サイクル異常症の自施設での症例や移植後の経過という肝臓移植の話題に加え、新しい治療薬や遺伝カウンセリングなど多岐に渡ってお話しいただきました。

 

ご講演者の皆様、先天代謝異常症の現状と未来の展望について大変わかりやすい貴重なご講演をいただき誠にありがとうございました。また、お暑い中ご参加いただきました皆様にも心より感謝申し上げます。

 

※講演者の所属は第1回先天代謝異常症患者会フォーラム当時のものです

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